Rallye Monte Carlo Historique 2020 その8
2月3日 Common Leg1 天気:晴れ
予定:SR7後サービス Vassieu-en-Vercors(ヴァシュー=アン=ヴェルコール)→SR10後サービス Die(ディ)
この日からはClassificationの結果をうけた順番でスタート。
我々のチームの車両は成績が振るわなかったようで下位に固まっていた。
サービスとしては車両がある程度まとまって来るため、1日に複数地点をこなすのには負担が少なくやりやすい体制だ。
この日はサービスカーの運転をボランティアでサポートに来てくれたフランス人のR氏が担当してくれた。彼は他の人が運転すると車酔いするとのことなので、私は一切運転をしなくていいという。
しかも、運転がとてもうまい。
シフトダウンのブリッピング、シフトアップの変速ショック等も完璧。
英語も堪能だったので、2人でベラベラ会話しながらサービスポイントへ向かった。
・道中で開講されたR氏のフランス講座
ー道の名前はどういう意味? D/N/A
フランスの道は「D234s」のように表現がされている。
その意味は
D:Domestic?県道、local govermentが管理している
N:National road 国道、国が管理している
A:Autoroutes 高速道路
D234sの末尾のs:不明、North?South?等同じ道が複数あるときに区別している?
ーフランスの旧車事情
日本車はパーツがなさすぎて維持ができない。
対して欧州車はパーツが手に入りやすい。
eBay、サードパーティのメーカーが主な入手先。
OEMで未だに純正部品を作っているメーカーは殆どない。
メルセデスだけは50年代等のパーツがディーラーで買える。
ー旧車ナンバープレート
日本では1桁ナンバーを維持するためには、住民票等を移したりして車検を通せば可能だが、
フランスは名義変更した際に古いナンバープレートは必ず新EUナンバープレートに交換しなくてはならず、維持不可能。
そのため古いナンバープレートで1オーナーの車は非常に貴重だそう。
ーR氏の所有車
ビート、S660、s600、N600、インテグラ、SB1シビック×2・・・その他合わせて12台
ホンダオタクである。
ーフランス人が英語を話せない本当の理由、そして高い失業率
フランス人は英語を小中学校で習ってはいるが、大半は話せない。
なぜなら一生フランスで過ごすと思っているので、進んで英語を学ぼうとしないからである。
フランス人は誇り高いとか言われているが、そんなことはなく要は怠惰なのである。
国外に行って働くことも考えない。
また、高い失業率についても仕事がないだけではないらしい。
仕事がないとぼやく人の多くは熱心に仕事を探していない。
仮に仕事についたとしてもすぐにやめてしまい、また仕事がないとぼやく。
(そして失業保険を受取るのだろう)
こうした流れでフランスの若者は悪循環に陥っているそうである。
・サービス1 with キャンター
そうこうしているうちにサービス予定地へ。
チームの下調べ(Googleストリートビュー)で駐車場のようなところでサービスを行う予定であった。
到着してみると小さなホテルの駐車場であった。サービスの準備をしていると、ホテルのオーナーに駐車場だからやめてくれと怒られたので移動。モータースポーツに好意的なフランス人が多いが、中にはこんな人もいる。
ホテルから移動して付近を捜索していると、近くの駅前の広場が空いていたのでそちらをサービス拠点に決定。
各車サービスインしたが、特に滞りなくサービス完了。
近くの民家の飼い犬が道路をフラフラしていて競技車に何度か轢かれそうになっており気が気でなかった笑
この日は運転がなかったので、いい天気の中、私は缶ビール(クローネンブルグ)1本をあけてご満悦。他のサービスメンバーから白い目で見られていたとかいないとか。
・サービス2 with キャンター
次はValenceへの帰り道の最終サービス。
シビックのウォッシャーが出ないという連絡が直前で入り、急いでウォッシャー液をスーパーで購入。
その帰りに驚きの光景が。
なんと白でノーカラーリングのAudi Quatoro S1 E2が走行しているではないか!
驚きの加速で過ぎ去っていく姿はとってもExcitingだった。
きっと、今大会に出場しているウォルター・ロールのファンだったのだろう。
戻ると同時にシビックがサービスイン。ウォッシャーホースが長すぎてファンに巻き込まれたようだった。ホースを交換して装着し、修理完了。ウォッシャー液も補給。
チェリーはフロントタイヤのバイブレーションがとてもひどく、タイヤを外して確認した。フロント・リアタイヤとも外観は異常なし。パンク修理剤が剥がれてバランスがずれてきたのかもしれない。ただ、交換できるタイヤはスパイクタイヤしかないので、そのまま走ってもらう。いざとなってからスパイクに交換する算段だ。
レビン、トレノは特に問題なくサービスアウトしていった。
・Valenceへ
帰る途中に給油を兼ねてスーパーで買い出し。
ついでにR氏の彼女おすすめのワインを購入。私はビールを大量購入し夜に備える。
ホテルに帰るとボロネーゼが用意されており、舌鼓。
今年のメンバーの料理は当たりが多い気がする。
この日はタクシー業務がなかったので、ゆっくりとクローネンブルグを堪能して早めの就寝ができた。
(つづく)