TKG PRIVATEERS RALLY PROJECT

ラリーにプライベーター参戦する日々を綴るブログ

Rally Monte-carlo Historique その7 Leg1中編

次のCPのクルテゾンまで約11時間のタイムコントロールの宣告を受けた我々でしたが、実際のドライビングはそれほど長くなく6時間ほどの走行となりました。

その間、2回ほどチームのサービスを受けて、軽食や車両の軽整備を受けました。流石に2回目のサービスの時はかなり眠かったので、ワンボックスカーの後席で15分ほど仮眠しちょっとだけ回復。

山の上の方では雪の区間も多く、FRの27はお尻を振りながら走っていきます。特に上りはリアのトラクションが悪く、コーナーの立ち上がりでスロットルを開けるとリアが横に行くばかり。わだちにも足を取られてフラフラ。
お互いのミスコース防止のため、同じチームのシビックと一緒に走っていたのですが、彼らからはだいぶ27は不安定に見えていたようです。

そんなこんなでクルテゾンに到着したのは朝8:30。スタートから11時間30分後、まだタイムコントロールインまで4時間30分ありました。

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クルテゾンの体育館で眠るドライバーたち

クルテゾンでは体育館が休憩所として解放されていたため、ドライバー達は絶好の仮眠の機会とばかりに雑魚寝してました。

我々は午後に控えるZR1,2の各ポイントの補正タイムの計算をしていたので、仮眠できたのは1時間半ほど。

起きたら全身に倦怠感がありましたが、不思議と眠気はありません。

地元のチームの人たちが振る舞うコーヒーとクロワッサンを食べて腹ごしらえ。GPS装置の取り付けをしに各スタート地点から車両が集まるビュイレバロニーへと出発し、30分ほどで到着。

ここからは全エントラントが集まるTCとなるため、地元にも大会のことがアナウンスされているらしく、見物客が多く集まってました。

無事にGPS装置を取り付けして、動作確認。全てのタイムはこの装置を基準に計測されます。

GPS取り付けに割り当てられた30分のレスト(実際は2,3分で終わります)を取った後、いよいよ初めての競技区間であるZR1へと出発しました。

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ビュイレバロニーのCHとGPS計測装置

途中、オドメーターチェックポイントで補正係数をとり、田舎道のリエゾンを走っていると、地元ドライバーからバンバン抜かれます。リエゾンのアベが高く、天候の悪化やトラブル等があるとすぐに遅れてしまうシビアな時間設定がされているため、少しでも稼ごうとしているようです。
制限速度でうかうか走っていられません。
そんなこんなでZR1のスタートにカッ飛んでいくと、峠の頂上で雪が舞っていました。
緊張しながらスタート。いい感じでアベ走行が出来て、テンションが上がります。
峠の頂上に近づくとどんどん雪が降ってきます。
上りのヘアピンではスパイクタイヤが思った以上に空転して上りません。
峠の頂上を5秒遅れくらいで通過し、下りに差し掛かります。
フロントヘビーな27は下りが苦手、しきりにアンダーが出そうになります。

ナビ様の「抑えろ、抑えろ」というアドバイスに従い、少し抑えますが、遅れを少しでも取り戻そうと思い、ペースダウンを最小限に抑えます。

下りの右コーナーでした。進入でブレーキを踏んだら、フロントが完全にロック。リリースしてもロックが戻りません。ステアリングを切るも、クルマは真っ直ぐに進んでいきます。

止まれー!、という思いも虚しく、クルマは道路から落下。幸い、速度が低かったので、リアタイヤが道路に残った状態で残りました。

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 道路から落ちてしまったTE27

はるばるフランスまで来たのにいきなりリタイアか。。。
頭に浮かぶのは最悪の展開、目の前が真っ暗になりました。

次回に続きます。