TKG PRIVATEERS RALLY PROJECT

ラリーにプライベーター参戦する日々を綴るブログ

Rally Monte-carlo Historique 2020 その4

1月30日 天気 晴れ
予定:15:00レンタカー借用@ニース空港→運転練習


この日の予定は前日予約したレンタカーを受け取るのみ。
スタート前日なので、一応予定が開けてあったのだ。
しかし、各車整備は順調そうでそれほど急ぐ用事はなさそうだ。
ラリーが始まってから発生するトラブルもあるので、油断は禁物だ。

さて、当の私は15:00まで時間に余裕があったので海岸線をプラプラ散歩したり、
猫と戯れたりしていた。
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ビルフランシュの宿
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地中海独特の切り立った海岸線が美しい

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切り立った岩山が日本にはない風景だ
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宿にうろついていた猫と戯れる、人懐っこい

・レンタカー借用にニース空港へ。
前日と同じく、日本語堪能なLUDOVICさんに対応してもらう。
根掘り葉掘り聞くと上智大学に留学していたみたいで、
今でも日本のドラマや映画を見てるので、日本語が喋れるらしい。
逆に読み書きはしないので、漢字を忘れてしまって悲しいとのこと。

色々本当にお世話になったので、お礼に日本から持ってきた雷おこしを渡しておいた。
借りたのはベンツVクラス
革シートのロングサイズでとても高級感ある仕様でカンヌ映画祭の時などにセレブを乗せるため借りていく人が多いそうだ。

後部座席のキャプテンシートで腕を組んだ偉そうな背広姿の男性が想像される。
こんな車でサービスをしてよいのだろうか?

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高級すぎるサービスカー、Vクラス。リアウィンドウにスモークかかってるし要人が乗りそうだ

 

・運転練習にモナコ
慣れない左ハンドルに加えて、幅も長さもかなり大きいので運転は難しいと思い
緊張していたがクルマがとても良くできていてかなり運転がしやすい。
ミラーも大きくて見やすいし、何より見切りがよいので、それほど大きい車を運転している感覚はなかった。
強いて言えば、右後輪の位置がイマイチ掴みづらかったくらい。他は不満なし。

モナコにつくと、スタート地点となるところにゲートやテントが既に設置されていた。
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モナコのHQ(Head Quater)のテント

宿に帰って、夕食を食べた後、クルーと学生で長々、だらだらとミーティングをしてその日は終了。
翌日のスタートに備えてゆっくりと休んだ。

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夕食(自炊)ホンダの先生が作って下さった、何もできなくてすみません・・・

 

コラム ーフランスの道の名前ー

前日の記事にも出てきたが、フランスの道の名前は日本の国道246、県道13号と同じように、
D2206とかA8とかいう名前がついている。
DとかAとかって何なのだろうと思い、サービスを手伝ってくれたフランス人のRomain(ロマン)に聞いてみた。
D:Departmental road 県道、local govermentが管理している
N:National road 国道、国が管理している
A:Autoroutes 高速道路

日本と大まかに同じ区分けのようだ。
日本で酷道があるようにフランスも同じで、一概にDよりもNの方が道が広いとも限らないようだ。

Rally Monte-carlo Historique 2020 その3

1月29日 天気:晴れ レッキ2日目
予定:ニース→SR14ブロー峠→SR15チュリニ峠→ビルフランシェ→ニース空港でレンタカー借用

この日はFinal Legのコースを海野さんと引き続きレッキ。
名物ステージのチュリニ峠、ブロー峠はヘアピン続きでアベに乗れないことで有名。
しかし、今年は暖冬の影響で雪があまりないのでアベレージ(50kph近辺)に乗れそうかどうか試走して確認することにした。

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前日とまったホテル

・ニースからSR14(ブロー峠)へ
ニースから高速道路A8を通り、出口59マントンMENTONで降りた。ブロー峠に向かうが、10kmほどで土砂崩れで向かえず。
脇の細道を行くとブロー峠へ行けるらしいが、良く分からない細道を行きたくないので、
A8を逆走し出口55に戻りD2204でブロー峠へ。峠道のつづら折りを通って無事に到着。

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ブロー峠

 

・SR14

雪は殆どなく、草むらに多少雪が残る程度でほぼドライターマック
前半の林道風のコースはコーナーがきつく、相変わらずアベレージに乗れない。
中盤、後半は森の中を走っていくような道でコーナーはそれほどきつくはないが道が細くラインがとりにくい。
中盤(ドン付き右)からはいつもの万里の長城がガードレールになったチュリニの名物コースでアベには乗れたような感じだった。

 

・SR15

チュリニ峠側の万里の頂上コース。
前半のつづら折りはアベに乗るのが難しいが、中盤、後半にかけて問題なく乗れそうなコースだった。
去年の逆走だったらしい(下図参照)。

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頂上の交差点の分岐の図、本番ではここにギャラリーが集まる


頂上のレストランのところで停止して写真撮影していると、レストランの主人が現れて話しかけてきた。
「お前らは日本人か?」
「そうだ」
「いいものを見せてやろう」
「(なんだろう・・・)」


「ワンワン!ワンワン!」
主人が連れてきたのは秋田犬のチャンピオンだった。

どっかのアジアの国で開かれた大会で世界チャンピオンを取ったらしい。
フランスで秋田犬に会えるとは・・・。

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こっちを向いてくれない。。。
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秋田犬オーナーのお車にはしっかりと秋田犬が貼ってある
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頂上の看板、意外に1600mしかないのだ。

 

そのまま下るとアベレージも余裕で乗れるようなコースで楽しめた。
雪がないチュリニ峠は楽勝な印象。
今年のRally Monte-carlo Historiqueはナビゲーター勝負になりそうだ。

 

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名物のヘアピンコーナー、WRCのブラックマークが残る

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ヘアピン後のストレートで記念撮影

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万里の頂上から落ちると一気に谷底だ。死ぬんだろうなぁ。

 

・ビルフランシェへ

帰り道、ヘアピンコーナーが多くて疲れたが無事にビルフランシェへ到着。
ビルフランシェ・シュル・メールはニースからほど近い小さな港町で海産物が有名みたいだ。

到着するや否や、レンタカーを借りにニース空港へ出発。
向かうと、予約開始時刻を大幅に過ぎており車がないとのこと(学生のコミュニケーションミス)。
やむなく当日予約をするが1800ユーロを提示された。
予約時は660ユーロだったのにだいぶ高い。当日予約、車種変更のため値段が上がった模様。

副リーダーの学生はやむなしと契約しようとしているので、いったん静止してレンタカー会社のおじさんと交渉。
おじさんは日本に留学経験があるので日本語がペラペラ、そしてとてもいい人で色々と情報を教えてくれた。
どうやらネット予約の方が安く、翌日受け取りの方が安いらしい。
頼み込んでおじさんのスマホでネット経由で予約してもらう。
最終的に金額は860€+ドライバー1人につき84€追加になった。
車種がルノーの商用車ベースのバンからベンツのVクラスエグゼクティブの高級車に変わったのだから価格上昇は致し方ない。

1000€近くを無駄にしなくて良かった。
個人的には私がラリー中運転するクルマだったので、高級車に変更されてラッキー♪
レンタカー屋のルドヴィックさん、無理言ってすみませんでした!
そして融通利かせてくれて本当にありがとう御座いました!

 

Rally Monte-carlo Historique2020 その2

1月28日 天気:晴れのち曇り時々雨

予定:ポールリカール→レビンでSR12,13レッキ→ニース

 

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前日宿泊した宿に朝ごはん

 

・ポールリカールサーキット
前日夜にヒーターコアからクーラントが漏れてることがわかり、朝からヒーターコアのクーラント漏れ点検。
その間に同時にスポンサー様のステッカーが貼られ、だいぶ競技車らしくなってきた。

車載工具の選定と装着は自分で実施。
ガシャガシャ音がしないように、ウエスでカバーして装備。
(本当は工具袋が欲しいが、そんなものはない)
 
9時過ぎに出発準備完了。
モンジロウさんが全車並べての写真撮影をする。
広報用の写真に使うため、緻密なクルマの配置が必要、並べ替えにだいぶ時間がかかった。
30分くらいかかって撮影完了!(早くレッキに出発したかった笑)
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集合写真セッティング中の風景

 

・TE27でレッキ出発
レビンのドライバーの松波さんは大会直前に現地入りするため、今回はドライバー代理でレッキに参加する。
レビンのナビゲーターの海野さんは昨年も一緒にレッキをした仲で今年も一緒。
今回は建次郎さん・永井さんが乗るチェリーも同行する。

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レッキ中の風景

 
今回のレッキの目的はクルマの調子を見ることと、ラリコンの作動確認である。
特に今年から導入したRabbitというマップ連動ラリコンアプリについて確認が必要で、主な項目は以下の3点だった。

・コマ図の指定地点で距離の自動補正をしてくれるか

・コマ図通りに距離が出るか

・車輪速センサー、高精度GPSどちらも機能するか

さて、10時にレッキへ出発して、SR12のスタートの町、タリアールへ。
チェリーは4速しかないため、高速道路で100kmhしか出ないのでやたらと時間がかかる。
(現地は130km制限のところが多く100kmhだと遅く感じる)
ナビの予定時間2時間のところ、2時間半ほどでSR12スタートへ到着。

 

・SR12
ラビット製作者が作ったルート図をMapFactorというナビアプリを使って道案内しながら走行。
うまく機能すれば、ドラはナビアプリを見ておけば良いので、ナビの道案内が要らなくなるという代物だが表示がだいぶ見づらい。
道案内がうまくいかずミスコースして結構タイムロスしてしまった。

ラビットはとりあえずGPSでコマ図同等の距離が取れているようだった。
車輪速センサーは残念ながら生きていない。
ラビットにMapFactor、市販ルートブックなど初めて使うデバイスが多いとなかなか使いこなすのが難しい。

コースの方は道の所々に雪が残るが、スタッドレスのレビンは軽快に走っていく。
昨年から交換したLSDの調子もよいようだ。

 

・SR13

序盤と終盤のつづら折りはアベに乗れそうにないコースだった。中盤は緩やかなコーナーが続きアベ走行が十分に可能。
SR中のコマ図があまりなかったので、MapFactorでも問題無く走れた。

このコースからテストしたドライバー用のRabbit(先行と遅れを示すメーター)も使いやすく、初心者でも簡単にアベラリーが出来てしまいそうに感じた。

 

・サービス
SR13後に待機してもらい、手の空いた学生でサービス練習を実施。
・ワイパー拭き取りが悪い
・マフラーがサブフレームにあたる
2点の問題点を確認、さらに給油を行った。

チェリーはトリップが故障したため、修理のためポールリカールへ帰還。
レビンは予定通りニースへ向かい翌日もレッキをする。

 

・ニースへ
ニースへ移動、あたりは暗くなってきていたが、去年よりライトが明るく、しかも左右に振ってあるのでヘアピンで有効性を感じた。
快適に運転してニースへ到着した。

 


ニースの宿で食べた夕飯、レッキ中は帰りが夜になるので、途中のスーパーで購入したものを食べてしのぐ


アルコール度数8.6%の86というビール、86乗りは必飲

Rally Monte-carlo Historique2020その1

2020はドライに淡々と書いていきます。

昨年はドライバーで出場させて頂きましたが、今回はサポート隊のレンタカードライバーで行ったので、大分気が楽です⁉︎

 

1月26日ー27日 天気:晴れ

予定:成田→12時間→ドバイ→9時間→ニース

→ポールリカールサーキットで整備状況確認

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初めて深夜便で移動。

寝てるうちに移動が済むので楽々!

そもそも僕は飛行機に乗っている時間がもともと苦痛で、機内食も食べたくないし映画もあんまり見たくないくらい。

寝てるのが一番楽なのだ。

 

 

・成田→ドバイ

機体はA380の真ん中4席全部埋まっていた。

左3人家族連れ。他に空いている席があったので移動してもらえばよかった。

12時間中10時間くらい寝ていた気がする。

昨年末Amazonのセールで買ったBOSEノイズキャンセリングを使用したら、とっても快適。快眠に一役買った。

 

・ドバイ→ニース

まさか、隣の席の人がたまたまラリードライバーとは!!

ゴルフMK2のFIAグループ2カーに乗っているそう。

国内のヒストリックカーラリー選手権(スペシャルステージラリー)に出ているらしい。

国内選手権は距離的には5kmほどだが、重ステで1kmで疲れてしまうとのこと。

ドバイには通信関係の仕事で来ていたらしい。

ニースから40kmほどのところに住んでいるとのことなので、Rally Monte-carlo Historiqueのフィニッシュで再び会うことを約束してニース空港で別れた(結局フィニッシュであいませんでした笑)

 

・ニース→ポールリカール

ポールリカールサーキットへ移動、高速から山道に入り、計1時間半ほどで到着した。

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サーキットでは有難いことにF1と同じピットを使わせて頂き、整備中だった。

レビン:

ホンダ学園の先生がハーネスの整理中だった。年々、断線等で配線が増えていき、不要な配線や断線しかけの配線だらけになっていたという。

船の到着地、バレンシアからの移動中も灯火類が不調で移動が大変だったそう。その日に9割配線整理完了。

東大生いつになっても電気は苦手だなぁ。騙し騙しは長続きしない。

 

東大メンバーは車輪速センサーの調整をしていた。とりつけたマウントがイケていなくて、調整が難航していた。


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・チェリー

補助灯がブルブル震えたので、振動対策のステーを取り付けていた。資材は現地調達で創意工夫で製作。

去年はステー無くてもあまり運転していて気にならなかったのは秘密(^^;;

ドライバーにもよりますし。

 

20時ごろ宿へ帰還。宿はサーキットから10分ほどのところだった。

夕飯はトマトのペンネ、クリームシチュー、ピザ。かなりうまい!

今年は料理がうまい子が揃っているようだ。

22時ごろ就寝。

飛行機で散々寝たのにもかかわらずぐっすり寝た。

おかげで時差ボケは全くなかった。

Rally Monte-carlo Historique その12

最終Leg、フィニッシュ後に行われるこのLegは名物ステージチュリニ峠とブロー峠で行われる唯一のナイトステージだ。 成績にはもちろん加算されるステージではあるが、フィニッシュ後ということもありお楽しみ要素がけっこう強い。 f:id:mitsucrx:20200129150419j:plain f:id:mitsucrx:20200129150420j:plain ガードレール代わりの石壁の外を見ると数百メートルは真っ逆さま、谷は深い。 1つ前のLeg4で抜けたクラッチホースはシビックのブレーキホースを代用して、交換完了。 エア抜きもきっちりできており、安心してスタートしチュリニ峠に向かう。 ZR14スタート到着後、指示速度の補正をするために正解時間の補正表を作っていたら、大量の競技車に抜かれた。スタートから距離があまりないのと、このLegだけ30秒スタートなので競技車が団子になっているのだ。 ZR14 スタート後の平地の雪の区間は全くアベに乗れず。シフトダウンをきちんとしなかったため、 回転数が上がらず、立ち上がりが遅れたのが原因だったと思う(27は3000回転以下だと途端にパワーがなくなってしまう)。 他のコースではなかったことなので、夜の有視界でコーナーのキツさがわからなかったようにも思える。 また、ターマックから急にアイスになるところなど路面変化が難しく、ブレーキングが遅れて突っ込みそうになる場所があった。 慣れてない日本人には夜の路面の見分け方が非常に難しい。 名物の上りの連続ヘアピンコーナーでは、路面がドライターマックとなり、安心して全開で攻めることができ6、7台は抜いた。 27のパワーが生きた感じだった。 頂上からはしばらく雪であったが、この辺りはだいぶタイヤが食っていたため苦にならなかった。同じコースの雪質でも格段に路面状態が違うのだ。 楽しくドリフトしながら下っていき、ここでも2台ほど抜く。 最後の下り区間ではターマックへと再び路面が変化して、いい感じで攻め込み3台ほど抜いた。合計少なくとも10台は抜いたと思われ、とても楽しいZRとなった。 それでも結果的には殆どの区間でアベに乗れておらず、かなりの遅れの減点を取られた。 トップ連中はここでもおおかたアベに乗って走っていたようで、力の差を感じる結果となった。 ZR15 前半は雪の中でいい感じにアベを追っかけていたが、上り区間の途中で先行しているとの指示あり、直前にフィアットを抜いていたが、ここから遅れさせると迷惑をかけるので、抜いてもらった。 再度、目印地点に行くと今度は20秒遅れの指示。恐らく、計算が間違っていたのだと思う。 そのまま、下り区間に突入し、再度 ポーランドフィアットを抜いて全開走行をしようとしたもののの、結構クルマが多く詰まっていたので追い越しは難しいと判断、それほどペースを上げずに下っていって無事に完走した。 ミスはあったものの、前半部分は雪の中でもアベに乗れたのが、大きな収穫だった(最終ステージにしてやっと!)。 f:id:mitsucrx:20200303182825j:plain モナコに戻ると、ポディウムでサービスが待ってくれていた。サービスメンバーと固い握手を交わす。そしてポディウムに登り記念撮影、最高の気分だった。

Rally Monte-carlo Historique その11

いよいよ、Leg4となり、大会も残りあと2Legとなった。
最終LegはLeg4終了後の束の間の休息の後、チュリニ峠でナイトステージが行われるのでほぼ連続と考えて良い。
ヴァランスをスタートし、西の山々の3つのステージを走りながら、モンテカルロへと戻るコース。

 

この日、最終CPに入る前のトラブルのせいで殆ど記憶がなく、日記にもZRの印象があまり書かれていない。

ZR11:ステージ前半はアベに乗れてオンタイム走行ができたが(各チェックで2秒以内のズレに抑えた)、後半から雪の上り・下りのステージとなり全くアベに乗れず。

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ZR12:いい調子でアベ走行ができるステージであったが途中の村でゴミ収集車が道を塞ぎ、競技車が5台ほど停止しているのを発見。

当然、ゴミ収集車も仕事なので退いてくれない。ゴミのコンテナからの回収が終わるまでずっと待たされて、ようやく解放。急いで、取り戻そうとするけど、前の競技車がつっかえて、全く取り戻せない・・・。
以降のCPでは90秒ロスして走行することになった。14チェックで減点200点台(20秒分)で収まるはずが、3600点に・・・。
ステージの2/3までは各チェックで2秒以内に抑えていたのに、スタック救出事件に続いてなんたる災難。


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ZR13:アントルボーをスタート。レッキしたときと向きが逆だった汗
アベには問題なく乗れるコースだったが、後半のヘアピンを下るセクションではサイドを引いて遊んでいたら、4秒先行を取られて大きな減点。。。観客がいて楽しいコースだったのでいいところを見せようとしたのと、前のZRのフラストレーションを晴らそうとして失敗。

それでも7チェックで減点110点。


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3ステージを終えてモンテカルロへ。
ラ=テュルビーのサービスでリアタイヤのスパイクがポツポツと抜けており、ピンも減っていたので交換した。

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新品のタイヤ

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使用後のタイヤ、よく見るとピンが抜けてる

 

サービスタイムは十分にあったため、30分ほどゆっくり整備してもらった。

サービスからすぐの最終1個前のCHへ5分ほどで到着。
着いた瞬間にクラッチを踏んだら足ごたえがなくなる。クラッチが壊れた!?
チュリニ峠の名物ナイトステージを前にリタイアが頭をよぎる。

エンジンルームをあけて、ナビゲーターにクラッチを踏んでもらうと、クラッチホースからフルードがチョロチョロと。
カシメ部分からホースが外れていた。
とりあえず、サービスに連絡を取り、その間になんとかホースを外す。

そしてセル始動、クラッチレスシフトですぐ近くの最終1個前のCPへと向かう。
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カシメ部分からゴムホースがすっぽり抜けたクラッチホース

 

車を停止させないように騙し騙し走っていたが、ついに上りの信号待ちに引っかかってしまい、

セル始動不可能になってしまった。
近くを走っていた、サービスメンバーの車に救援してもらい、牽引でモンテのCPを目指す。

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牽引されていく様子

トランクの牽引ロープを取り出し、牽引車に取り付け、牽引開始した瞬間に問題発生!
ステアリングが全く切れない!!ステアリングロックがかかっている!
トランクを開けた際に鍵を外していたのだ!

 

急いでポケットをまさぐる。27はアンダーステアを出しながら引きずられていく。
当然牽引車は気付かない。

ゴソゴソ、ゴソゴソ・・・右ポケットにあった!急いでキーシリンダーに差し込み、万事休す。
トランクに刺しっぱなしだったら、刺さってただろうな。実は今回のラリーで一番危ないシーンだった。

 

途中、ガソリンスタンドにてホースのカシメとフレアナット結合部の金具を外し、サービスクルーに渡す。
合うものを探してもらうのだ。
パルクフェルメで減点覚悟で修理を行うことにして、そのまま、モナコのCHに移動し、チェックイン。

 

ここにもスタート同様立派なゲートが用意されている。なぜなら、このCPはフィニッシュだからである。
到着した時点では、Final Legは残っているもののバランスに集い、モナコに再び集うことができたので、Rally「再び集う」という目的は達成されたという訳だ。(成績はFInalを走らないとたぶん着かないが、完走にはなる)


その立派なゲートの前でクラッチが切れないため、チェックイン前までゲート前をぐるぐる回って間抜けな醜態を晒す羽目に。
その後、クルマはサービスに任せてクルーは軽食パーティに参加。お腹がペコペコだ。
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Final Leg前の立食パーティ

食事を終えて外に出ると、サービスがシビックのブレーキホースをクラッチホースの代替品として装着してくれていた。
両方の端末が偶然同じ形状だったらしい!やっぱり僕は運がいい。

パルクフェルメでのサービスは減点になるが、オーガナイザーがいるゲートが遠く、話をしにいくのが面倒だったので、無断で修理。
(他のエントラントからは何か言われたら、知らなかった!と押し通せばよいとアドバイス頂いた笑)
シビックのホースが短かったため、クラッチチューブを曲げて無理やり接続し、クラッチの修復は完了した。
これでチュリニ峠のZRを走れる!胸をなでおろすとともに、ワクワクと高揚感が心を満たしていた。

エントラント用の宿泊地、ホテルフェアモントに移動し、1時間ほど休憩。
Final Legに備えるのであった。

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ホテルフェアモント、こんな高級ホテル泊まったことがなかった

Rally Monte-carlo Historique その10 Common Leg

競技2日目まで終了しClassificationが行われ、3日目のCommon Leg(2/4)からは減点の少ない順にスターティングオーダーが組まれます。

我々のクルーはZR1で痛恨のコースオフ+ZR3でスタック車を救出するクルーに足止めを食らい2万点減点×2回という状況・・・。
ほぼビリからのスタートになりました(^_^;)
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NさんがドライブするZ30@Valenceのスタート会場(この時はまだ綺麗だった)

スタートしてすぐに待ち構えていたサービス隊と合流し、簡単に整備を行い、ZR7へ出発します。
Valenceは全く雪がないのに、山の方へ行くにつれて道に雪が出現。
ある程度除雪されているので、前日ほどは滑りませんが、我々が使っているスパイクタイヤと路面がうまくマッチしないのか、なかなかグリップが低く怖い状況です。
しばらく走ってZR7へ到着。

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ZR7スタート前

 

幸い写真のように左右に雪壁があるため、コースオフの心配はないもののパウダースノーはなかなか滑りやすくペースが上がりません。
特に登りのコーナーでは、リアが空転するばかり。空転率が低くても高くても登らないので、なかなかコントロールが難しい状況でした。
登りヘアピンコーナーなど、27の軽いフロントの荷重がさらに抜けるので、ベタベタに落とさないとアンダーステアで曲がれません(笑)
そして、停車すると発進できなくなるような勾配のコーナーもあり、なかなか気が抜けません。
途中何台か道路脇に刺さった車を見かけながら、ゴール。
結局最後の2CPしかアベレージに乗れませんでした・・・。


そして次のZR8へ。
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ZR8スタート前

 

ZR8はスタートから峠を登りそのあと下っていくコース。
レッキの時は雪で覆われていましたが、少し雪がはけていました。
これは、アベに乗れるかもと思ったのもつかの間、なぜかヘアピンコーナーだけシャビシャビな雪が残っていて、コーナーごとに3秒くらいロスします。
途中の直線で取り戻しても、また遅れるの繰り返し。おまけに峠の頂上に近づくにつれ雪が出てきました。またしても、アベにのれず終了。なかなか甘くないですね〜。

 

CHのSt-Jean-en-Royansへ到着。
ここでは暖かいコーヒーと甘いバケットの形をしたケーキをもらいました。


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コーヒーとケーキ

 

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広場には観客が集まり、地元のラリーファンがエントラントをもてなす。

 

その後、ZR8がまたしても雪でキャンセルとなり、ZR10へ移動。
ZR10は路面も我々のスパイクにマッチしていたのと、雪壁も厚く終始安心してアベレージ走行ができました。結果は9CPで減点11秒(それでも総合56位タイ)と初めて満足する結果を残すことができました。

ちなみにYoutube車載動画があったので参考に。こんな道を走ってました。

https://youtu.be/3OzEWW85Kus